群馬を拠点にリモートで働くという今のスタイルは、勝手に開けた道ではありません。

自分から主張し、リモートでも人との接点と密度を保ち続け、きちんと成果を出す。そうやって実績を積み上げてきたからこそ、認められている働き方です。

キャリアは、会社が決めるものだという前提

多くの人の根底には、「組織の命令は絶対で、キャリアは会社や上司が決めるものだ」という考え方があると思います。

その前提を、否定するつもりはありません。組織に属して働く以上、当然のことです。実際、僕自身も組織の中で働いていますし、その枠組みを無視して生きているわけではありません。

それでも、その前提の中にも、自分の裁量が及ぶ範囲は、思っているより広いと感じています。決められた選択肢の中から選ぶだけでなく、そもそもどんな選択肢を差し出されるか、その手前の部分にも、自分から影響を与えられる。

「断る」のではなく、「選ばない」

とはいえ、今のスタイルと相容れない仕事の話が、舞い込んでこないわけではありません。現場にフルで張り付くことを求められる仕事も、当然あります。

そういう時、僕はその依頼を「断る」とは考えていません。「選択しない」だけです。この二つは、似ているようで全く違います。

「断る」は、目の前に来た依頼に対して、後から”ノー”を突きつける行為です。一方「選択しない」は、そもそも自分がその選択肢の中に入らないよう、日頃から手を打っておく行為です。矢面に立たされてから対応するのと、矢面に立たされないように備えておくのとでは、消耗の度合いがまるで違います。

セルフブランディングは、盾になる

この「選ばれない」状態を作るために、日頃から大事にしているのが、セルフブランディングです。

自分がどんな価値を提供できるか、どんな働き方を大切にしているか。それを普段から周囲に伝えておく。そうすれば、自分に合わない依頼は、そもそも自分のところまで来にくくなります。逆に、自分に合った機会は、より自然に集まってくるようになる。

セルフブランディングというと、目立つための手段だと思われがちです。でも僕にとっては逆で、望まない選択を迫られないための、静かな備えという意味合いの方が大きいです。

発信は、防御でもある

正直に言うと、このHP自体も、その備えの一部です。自分がどういう働き方を選び、なぜそれを大事にしているのかを、こうして言葉にして残しておく。それ自体が、望まない依頼を遠ざけ、望む機会を引き寄せるための、地道な積み重ねだと思っています。

選ばされないために

もし今、望まない依頼に「断る・断らない」で消耗しているなら、この問いを自分に向けてみてください。

  • その依頼が来た理由は、自分がどう見られているかと、無関係ではないのではないか
  • 断ることにエネルギーを使う前に、選ばれない備えを、日頃からできているか
  • 自分の価値観や働き方を、周囲が自然に理解できる形で発信できているか

断ることは、消耗します。選ばれない状態を、日頃から作っておくこと。それが、遠回りに見えて、一番消耗しないキャリアの守り方だと思っています。